第三回体験会レポート (2) 早出しで勝つのか後出しで勝つのか、スキルの細部にこだわる

早出し vs. 後出しジャンケン、次回以降に向けて

【レッスン・テーマはジャンケンポン、ディテールにこだわる】

(1) 今回の体験会のテーマは「速いドリブルワーク vs. 観るドリブルワーク:ジャンケンポン、早出しで勝つのか後出しで勝つのか」でした。参加者の年齢層が広いので、それぞれに合わせて負荷や難易度を設定し声がけの内容も吟味しました。

後述するユニバーサル・スキルのコンセプトとも関係しますが、学年や体格や競技レベルに関係なく必要なスキル・重要なスキルは全員に共通であり、ボールを投げる筋力さえあればメニューは同じでOKです。あとは状況判断を含む難易度や複合性の部分で調節できます。

今回の練習メニューは次稿にて公開いたします。計画の2/3程度の消化率でしたが、ラストとなる15日(土)の同会場・同時刻の体験会で残りをカバーしつつ、更に今後流行が予想されるパックラインDEFを想定したフェイス・ドライブのノウハウを導入していきます。


(2) スキル・コーチングの勉強を通じてファンダメンタルズの奥深さを知ったことで、小中高生のスキルの特徴に気づくことができました。それは色々なスキルの細部を100%詰め切ることなくプレーを成立させているということです。

それらはごまかしや省略ということでは全くなく、選手たちや指導者の工夫の成果なのだと思います。私たちの役割はそういう工夫を最大限に活かしながら、更に効果的・効率的・合理的なプレーになるように刷新し磨いていくことです。


(3)「神は細部に宿る」と言うとおおげさですが、ディテールに手を入れていくことでプレーの効果や精度は著しく変わります。その意味で、今まではっきりとは意識してこなかった部分/意識する必要がなかった部分に最大の伸び代があると私は考えています。

今回伝えたポイントに限っても、ボールの縫い目を捉えておく、ドリブル時にボールを押さえるか遊ばせるか、リズムの変化(1・2・3&0.5拍子)、肩関節・肩甲骨・胸郭/股関節・骨盤・足裏のつながりなど、改めて意識を向け直すだけでプレーが変わり大きな手応えを感じました。


【運営上の反省点、会場フォーマットについて】

(1) 反省点も少なからずあります。まずコロナ対策に関して、ドキュメンテーションは完了していますが、実践の場でもっと徹底できたと考えます。また、コート内の暑さもあって下級生の子たちはスタミナ切れが生じたように思います。

3グループに分けての練習は全員にメリットが感じられましたが、コーチ2人で分担するよりも2人がローテーションしながら全てのグループを見るようにする方がベターであると考えます。

ところで、私の特技は子供たちの名前をすぐに覚えることです。今日の参加者が15日も来てくれたら、子供たち同士もコーチ陣もお互いの名前をどれだけ覚えているのかな?ぜひ確かめに来て欲しいです!


(2) 今回は一般リングのみの会場でした。小学生、特に上級生は手加減せずにシュートを打ち切れるメリットがありますし、マイナス面は感じません (私が指導しているミニバスチームでもほぼ毎週経験させています)。

低学年の子たちもリング近くのショットはちゃんと届いており、子供たちの適応能力の高さにはいつもながら舌を巻きます。ただしミニバスリングにも大きな存在意義がありますので、その点は誤解のないようお願いします。

なお、逆に45cm低いミニバスリングのみの会場も今後利用します。身長160cmの中学生ならNBAのように身長205cmの選手が一般リングでプレーする感覚を知ることができるでしょう。私はちょっとした無双感というか、シュートは入って当たり前と言う感覚(錯覚?)に陥ります。

私自身はまた、ミニバスリングでのプレーはフィンガーロールやフックショット時に繊細なボール操作が可能になり、狭いコートではスペーシングをより意識するようになるというメリットを如実に感じます。


(更に続く)