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"横浜ドリーム2020" トレーニングマッチの収穫 Part 1: 全国レベルのプレーとは?

2020年12月29日、本郷小学校

今回のイベントの目的は、①全国レベルのファンダメンタルズを習得する、②6年生の中学バスケへの準備をする、③全国レベルの中学生のプレーを経験するといった機会を地域の小中学生プレーヤーに提供することにありました。

この目的に沿って、午前は神奈川県トップレベルのミニバスチーム同士ならびに6年生 vs. 弥富北中、午後には中学生同士のトレーニングマッチを組みました。磯田コーチの計らいで私もベンチに入り、強敵と戦う地元の子供たちと一緒にゲームを楽しませてもらいました!


(1) 全国レベルのプレーとは?

中学女子トップと目される弥富北中チームは、鷲野先生が唱えられている「視野を伴ったファンダメンタルズ」「オフェンスにおける5つのD」「ディフェンスにおける5つの『させない』」が徹底されていました。

鷲野先生は精選されたドリルを通じて体に染み込ませることが最も大切と仰いますが、それを本当に感じさせるプレーぶりでした。以下、トレーニングマッチを通じて感じたことを簡単にまとめます。


①弥富北中の個人スキルからは、一つ一つのプレーの速さと正確さ、チャンスを逃さないゲーム理解と状況判断の確かさを感じました。全てにおいてムダがなく、隙がなく、そして意図があるという印象です。

チームプレーに関しても、攻めてはクレバーな合わせと強いミートから無理なくシュートを決め、守っては効果的なポジショニングとハンドワークでプレッシャーをかけ続け、相手を苦しいシュートで終わらせる。試合の最初から最後までそれはブレることがありませんでした。


②私がベンチを執った「横浜チーム」は、当日参加した地元選手たちで構成されていました。攻守ともに連携する難しさは予想された通りで、特に弥富北中のプレッシャーディフェンスや合わせ中心のオフェンスに苦しめられました。

それでも、相手の強さを肌で感じながら徐々に対応できるようになりましたし、磯田コーチの教え子たち数人は持ち味である近接ディフェンスがしっかり機能していました。どの試合もそうでしたが、やはりシュートの決定力が鍵になるとの思いを新たにしました。

(Part 2に続く)

"横浜ドリーム2020" 鷲野鋭久先生クリニック・レポート 

 

2020年12月29日、本郷小学校

29日の年末イベントでは、愛知県弥富北中の鷲野先生が小学生の部と中学生の部に分けてクリニックを実施してくださいました。

「つなぐ」「構え」「観る」といった鷲野先生のコンセプトの大切さは言うまでもないですが、今回は「試合で使えるスキルとドリルを厳選すること」を強調されていたのが印象的でした。スキルコーチングが流行する中で、チーム指導者として忘れないようにしたい姿勢だと思いました。

紹介されたドリルはすべて馴染み深いものですが、中身は大幅に刷新されていました。いつまでも学ぶことをやめず、現状に満足せず改善を試み、進化し続ける内容に鷲野先生の凄みをあらためて感じさせられました。言葉足らずになるのを覚悟の上で、具体的に挙げてみます:


(1)とらドリル

ワンボールないしツーボールによるドリブルドリルです。従来と比べて、スタンスを広くして重心を下げつつチェンジの幅を取ることを強調されており、その結果重心移動が鋭く大きいドリブルチェンジが実現していました。

私流には、足を斜めに突き刺すようにストップして(梅原淳先生流と言うべきですね)、体重(おしり?)を斜め下に落とす勢いを利用してチェンジしたボールにスピードを与えることで、チェンジの幅とキレをつくるようにアドバイスしています。


(2)ゆらリズムドリル

メトロノームを利用して、ドライブで抜く際の緩急や間の取り方を身に着けるドリルです。以前はシンプルなその場ドリブルチェンジを何種類も可能な限りのスピードでこなしていくものでした。

しかし今回はその大幅な進化形となっており、実用的な抜き技を11種類に厳選したコレクションに様変わりしていました。クロスジャブ、ヘジテーション、ドロップを始め全ての抜き技に伴う緩急=リズムの変化&ステップワークを、一定のメトロノームのリズムの中に収めるのは並大抵のことではありません。


(3)ペンタゴン

5か所のターゲットエリアを想定してパスをつなぐドリルです。本来はパッシングの中でスペーシングと合わせの動きを学ぶためのドリルですが、今回はディフェンスドリルとしての側面も現れており、更にはオールコートのボール運び/プレスダウンのドリルに応用できることが示されていました。

規則的なパス&カッティングで効果的なポジションを占めていくことから始まり、それに対してディフェンスが対応してきた際の変化、更にドライブを加えての変化、それに対するディフェンスのシールトラップや交差点カバーなど。原理原則に沿った「盾と矛」の応酬が見事に表現されていました。


(4)究極のペイントドリル

従来はペイントエリアの狭いスペースにおいて2対1のパッシング&ムービングを行うなかでジョイントプレーやカッティングを磨くためのドリルです。

今回はそれを2対2・3対3に拡大する中で、オフェンスの合わせや色々な局面でのディフェンスの約束事も徹底させていくようにデザインされていました。


(5)他にもオフェンスの「合わせの5原則(5D)」やディフェンスにおける「させない5原則」、あるいはディレクションディフェンスの方法論など、チームプレーにおける原理原則などにも触れてくださいました。説明するだけで超長文になってしまうので、残念ながらテーマとしてここに掲げるだけにします。


駆け足でクリニックの内容をまとめましたが、これらのドリルの質の高さや奥深さは、私の雑な文章を読むだけではほとんど解らないかも知れません。小学生対中学生ならびに中学生同士のトレーニングマッチでの気づきなどを含め、続編をレポートする際にもう少し深掘りできたらと思っています。

すべては2月上旬にジャパンライムさんから発売される鷲野先生の新作DVD「U-15のチームビルディング〜徹底したい4大ドリル〜」に収録されているはずです。要チェックです!

以上

2020/12/31

"横浜ドリーム2020" 年末イベントのご報告&スクール案内

2020年12月29日@本郷小学校

29日はボブキャッツ主催の年末イベントで終日バスケに浸りました。師匠の鷲野先生のクリニックでは目から鱗が何枚も落ちて、日本一を目指す弥富北中の選手たちと地元の小中学生が一緒にプレーする光景には胸が熱くなりました。

クリニックで一生懸命に学びトレーニングマッチで全力プレーしてくれた子供たち、いつも宿題と希望を与えてくださる鷲野先生、審判を手伝っていただいた指導者の皆さん、サポートに回って下さった保護者の方々、イベントに関わった全ての方々に心から感謝いたします。

今回配布した横浜ボブキャッツ募集チラシをリンクしておきます。自慢のリバーシブルの写真やデザイン画も載っています!開校から半年足らずですが、指導者としてたくさんの学びがありました。いつも応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。
https://bobcats-yokohama.com/file/YDream2020.pdf )

一人でも多くの選手や指導者に今回の収穫を還元できるように、年明け以降の活動の準備をしていきたいと思います。皆さん良いお年をお迎えください。

横浜ボブキャッツコーチ 磯田和彦・堀野正人

2020/12/30