ワンステップレイアップ (続): ツーステップとの使い分け、特にキックアウトパス

今回の動画は上級生によるもので、下級生に比べて相当強くコンタクトしています。この日は高いリングだったので緩めに押しましたが、いつもはブロッカーで押している私が逆にグワッと押し込まれるほどです!

さて、ワンステップレイアップの利点に関してですが、前回触れたリズムの変化、ブロックされにくい、コンタクト時にバランスを取りやすい等だけでなく、個人戦術的な側面がとても重要になります。

個人戦術、つまり「ゲーム中の状況判断=5対5の中で個人スキルをどう使うか?」という観点に基づいて、次の2つのポイントを理解しておきたいです。


① ワンステップとツーステップの使い分け:

ミニバスだと、リングに近づき過ぎた際にワンステップで調整したり、ツーステップでバックショットに切り替えたりするスキルは非常に役立ちます。この段階ではまだ1対1のための個人スキルです。

更にレベルアップすると、DEFに並走されているからワンステップでリズムを変えるとか、DEFにコースに入られたからツーステップでユーロに切り替える、あるいはカバーDEFをタイミング/コースでかわすといったことが出来るようになります。

要はワンステップが最優先されるわけではなく、DEFとの駆け引きで使い分けねばなりません。実際オリンピックではワンステップでもブロックをくらったケースもあり、逆にツーステップで上手くDEFをかわした例もあります (町田瑠唯選手のフィニッシュが好例:TAMAのさんTVによる分析は https://youtu.be/kNczh4oxmII )。


② ツーステップからの効果的なパスアウト:

上の議論にもかかわらず、ワンステップを優先する利点はあります。以下はERUTLUCの鈴木良和代表のパッシングクリニックでの議論だったと記憶しています(間違っていたらごめんなさい;ロジック自体は正しいはずです)。

ワンステップを基準にドリブルを終える位置を決めると、ツーステップした場合にはボードの裏まで行くことになり、そこから左右のコーナーに合わせた味方にキックアウトパスするのは容易です。

ボード裏までDEFが追ってきたら?ツーステップでストップした後、リング側にピボットターン&ショットです!手元に動画がありませんが、これらの動きのバリエーションをボールを同時に3つ使った合わせのドリルで練習しています。

以上