小さいチームの戦い方4: ハイポストの活用

ローポストはサイズ勝負、ハイポストは機動力勝負

(動画はInstagram投稿をご参照ください: https://bit.ly/3j5kkPU )

🏀動画のチームは今の高3の代で、チーム最長身が150cm台半ばくらい... それでもチームのオフェンスをデザインする中で、ハイポストプレーは重要な部分を占めていました。

5アウトや4アウト1インの隊形からインサイドのスペースをどう使うかがポイントです。

ガードが上からドライブで突っ込むのも好きでしたが、ハイポストフラッシュで下のスペースを空けて、ハイポストドライブやウィングのバックドアを狙うのが私のお気に入りでした。


🏀🏀動画はハイポストプレーを3つに、エースの5番のプレーハイライトを2つ。

(動画1) ディフェンスと上手く位置を入れ替わってシール→強引にドライブして抜き切れない→縦の移動距離が長いブロードジャンプでずらしてレイアップ。細かい部分で色々な工夫がみられて💮

周りも自分の攻めを狙いつつも「スペーシング」を意識した動きができており、ハイポストにパスが入った瞬間はインサイドがぽっかり空いています!

(動画2) 5番のポストアップから外角の4番にインサイドアウト・パスしてのミドルショット。エースの5番がハイポストでボールを持ったことで、ディフェンス数人に囲まれる。そこで外からのシュートも得意な4番にパスを振った判断がGOOD!

ハイポストよりも下のスペースを広く空けており、4番はベースラインドライブを選択することも可能な状況を創れていました。ポストプレー、ドライブ、ミドルショットの全てができるオールラウンド性が活きています。

(動画3) これも4番のハイポストドライブ。動画1に似ていますが、ボール運びの最中にガードがとっさにハイポストにつなぎ、パスキャッチ&着地と同時にドリブルを入れてトラベリングを避けているのも技あり!

(動画4) センスの良さはタップパス、パススティール、ショットブロックに現れると言われます (by 金沢総合高の前監督の星澤さん)。この動画にもそれが感じられませんか?

フラットトライアングルの正しいDEFポジションとプレー予測、歩きからの瞬間ダッシュでパススティール、その後のドリブルの入れ方とワンステップでのフィニッシュ。全ての行為に意味があり、それをスムースに無理なく実行できています。 

(動画5) 今度は4番がディフェンスを引きつけて、そのブラインドを突いた5番がキャッチ&ショット。こういうシーンを観ると、ワンハンド・ジャンプショットは強力かつ必須との思いを強くします。

私は1年生の女の子でもワンハンドショットしか教えませんし、入部初日からリング下ショットは入るようになります。ドリブルやワンハンドパスとの整合性が取れるし、色々なステップやフィニッシュと組み合わせる際に制限が生じません。


🏀🏀🏀ローポストは身長がないと機能しませんが、スペースが狭く相手に囲まれたポジションのハイポストは機動力が必要です。パス入れが容易で小さいチームでも活用できるので、レギュラーオフェンスの中に加える価値は高いと考えます。

0度/ローポストからハイポストへのフラッシュやボール逆サイドのウィングからの飛び込み(シャローカット)は、ディフェンスにとって非常に守り難いです。ボールマン=パサーが高い位置にいるのでプレッシャーもかけ難く、抜かれやすくもあります。

ハイポストにパスが入り難い場合は、ウィングにパスが入りやすいはずで、UCLAカットに切り替えることができます。ウィングにもパスが入り難い場合は、ハイポストから上に出てトップのガードにハイピックをかけるのが自然です。

以上

2021/10/15